【d!】君の犬になりたい。 (ページ12)

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kn「そうか、そりゃあええな、これ買うわ。」

「ありがとうございます。これで宜しければお会計にさせて頂きますがよろしいでしょうか？」

『はい！大丈夫です。コネシマさんありがとう！』

そう言って頭を下げるとまた頭を撫でられる。むむむ、子供扱いされてないか？ちょっと悔しい。頬を少し膨らませるとコネシマさんが快活に声を出して笑う。

kn「はははっ！可愛ええなA、」

まあいいか、悪気なさそうだし。普通の人が見たら目玉が飛び出そうな金額を黒いカードで払ってしまった彼にもう一度お礼を言ってお店を出る。

kn「そろそろ店開く頃やろ？行こか、」

『うん！コネシマさんに連れてって貰ったところ楽しかったから、今度は私がサービスするよ！』

と笑うとコネシマさんもつられて笑顔になる。そういえばさ、と私が声をかける。小さく首を傾げた彼に、私は彼の高そうなスーツの襟を掴んで自分の口元にコネシマさんの耳をグッとよせる。

『今日は付けてきてくれた？私のプレゼント。』

kn「 …！もちろんやで！Aがくれたもんつけない日なんてないで。｣

『そう？じゃあ後でお店で確認してあげるねぇ♡』

そう言って彼の耳にフッと息を吹きかける。擽ったそうに、嬉しそうに、興奮した面持ちで顔をあげたコネシマさんはいつも通り可愛い。私が手を離すと出口に向かって歩く。いつの間にかコネシマさんがタクシーを呼んでいたのだろう、デパートの方に頭を下げられながら私達はタクシーに乗り込んだ。

kn「《CLUB volverse loco》に向かってくれ。」

「かしこまりました、すぐに。」

『ねぇコネシマさん？今日は普通の席でいいの？いつもVIP席でしょ？』

kn「いや？グルッペンに話しといてVIP席空けてもろたで。だから心配せんでええよ。」

『ふふっ、見られて困ることないから大丈夫だよ？そ、れ、に、見られたら困るのはコネシマさんの方でしょ？』

kn「ははっそれもそうやな。ほんまかなわんな、Aには。」

悪戯っぽくそう言った彼をからかうようにそういうと、照れたように後頭部をガシガシとかくコネシマさん。ふふっ耳が赤い、ほんと可愛いなぁ。私のわんちゃんは。

「つきました。コネシマ様またのご利用をお待ちしております。」

kn「ん、いつもありがとうな、これで足りるか？」

10分ほど乗っただけのタクシーには多すぎる札を渡す彼。
お釣りはいらんと言い放つ彼は流石社長さんだ。

kn「ほないこか、A。」

『ご主人様、でしょ？』