【d!】君の犬になりたい。 (ページ18)

今日:43 hit、昨日:39 hit、合計:21,497 hit

18 ページ18

翌日私は鏡の前で眉をひそめて、自分の顔を見つめて頭を悩ませていた。不意に着信音がなった携帯を見ると思った通りの相手から電話が来ていた。

『もしもし？ロボロくん？どうしたの？』

rb「いやずっと鏡の前に座ってるから何してんのかなって思って、。ていうか俺の事今、君ずけで呼んだ？」

『え、うん。あかんかった？』

rb「いやむしろ嬉しいわぁ、なんか距離が縮まった感あってええなぁ！」

そう言って明らかに嬉しそうに声のトーンが上がった彼の声を聞いて、ホッと息を吐く。やっぱり知らぬ間にどこかで気を張ってたみたいだ。ナンバーワンの名に恥じぬよう頑張っていたけど、私はもう少し人に頼ることを覚えた方が良さそうだ。

rb「それで？どうしたん？」

『いやなんか最近メイクワンパターンだったし、変えてみようと思ってたんやけど。あんまりレパートリーがなくて何から変えればいいか分かんなくてさ。』

rb「…そうか。いっつもAは自分で準備してるもんな。Aは顔かわいいしそんな凝ったメイクいらんもんな！」

『うーん、だからどうしよっかなって……。』

rb「……！やったらそれは俺の専門外やから詳しい奴、俺が紹介したるわ！ちょっと連絡とって折り返すわ！多分そいつら暇やろうし！」

『うぇ？う、うん分かった！ありがとう！』

そう言って電話を切った彼。何分か後にすぐ折り返し電話がかかってきた。

rb「いけるって！いつもより早めに店来てもろてもええ？」

『うん！ロボロくんありがとう！』

数時間後、メイク道具やドレスをもってお店に入る。基本ドレスや靴はお店に置きっぱなしにしているのだが、繊細なドレスたちは劣化してしまうので、私の場合は日によって交代で持って帰って自分でお手入れをしている。

『ロボロくん！来たよ！お疲れ様！』

rb「おうきたか！Aの頼みやからええんやで！」

ロボロくんの横には身長の高い男の人が2人たっていた。1人は深緑色のロングコートを羽織って長い髪を束ねている人。糸目の彼は顔だけだと女の子かと思ったが、恰幅は男の人だ。もう1人は赤いバッテンマークのついたマスクをつけている。短めの黒髪で日本男児といった顔立ち。2人ともタイプの違うイケメンさんでビックリしてしまう。

rb「この人らはメイクとヘアセットが上手いねん。グルッペンの知り合いでたまにここに来てくれんねん。最近は海外で忙しいみたいであんま来おへんけど、今はオフシーズンだから日本に帰ってきてるんよ。」