【d!】君の犬になりたい。 (ページ32)

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ちらりと彼の顔を見て、そのレンゲごと彼の手を持って私の口元に運んでぱくりと炒飯を頬張る。目を見開いて、驚いた様子の3人をぐるりと見渡してニコリと微笑んだ。

『いつまで見てるの？えっち♡』

空いた口が塞がらないとでもいった表情の3人を置いてけぼりにして、ラーメンをすする。餃子も美味しいなぁともぐもぐ咀嚼してお水をのむ。

『ほら、伸びちゃうよ？はやくたべて？』

こてっと首を傾げると3人は少し冷めたラーメンと炒飯を再び口にする。その顔はどれも赤くて、少し照れた様子の彼らに口角があがる。可愛いからもう少しからかっちゃおう。

『そ・れ・と・も・関節キスしたかった？』

と目の前にいる鬱くんを見上げると彼から小さく悲鳴が上がって、同じようにショッピ君にやってあげればこれでもかと顔が赤くなる。

ut「ぁあかんって、Aちゃんほんまに、かわぃすぎるわぁ、。」

shp「ほんまに、敵いませんわ、Aさん。」

『ふふふっほんとにみんなは可愛いねぇ。』

いつの間にか殻になった器。店を出て、お会計してる鬱くんをまってお礼を言う。そして4人でお店を出ると何やら女の子がこちらに向かってくる。

ut「ぅえ？♡♡ちゃん？どうしたのこんな所で、。今日お店来てくれる日ちゃうよな？」

その女の子は鬱くんのお客様みたい。目元の赤いラインや短いフリフリのワンピースがとても可愛い。その白いリボンとツインテールが似合ってる。でも声は甲高く私の耳を容赦なく引き裂こうとしている。

「誰？！その女！最近鬱くんが枕してくれないのこいつのせい？！ねぇ答えてよ？！！！？」

ci「え、そうなん？大先生、鬼枕で有名だったのに？」

ut「あー、いやうんまぁ、でもAちゃんは関係ないんよ？姫ちゃうし、ね？」

歯切れの悪い返事を返す鬱くんは顔には出てないけど焦ってるっぽい。珍しいなぁ、ちょっとだけ力貸してあげようかな？

『ねぇ、♡♡ちゃんっていうの？』

「……。そうよ、何が言いたいの……？！」

shp「ちょ、Aさん！？」

私は彼女の手を握り微笑みかける。厚い前髪とメイクで気づかなかったが、泣いた跡がある彼女。驚いた様子で顔を上げた彼女の顔をグッと私の方にひきよせる。

『可愛い顔、服もメイクも鬱くんのために頑張って、お酒入れてあげてえらいね。嫉妬しちゃう気持ちも分かるけど、私は鬱くんのお客様じゃないよ？落ち着いた？ふふ、可愛いね、そのキョトンとしてる顔。』